メタプラネットが米国上場企業買収、ビットコイン財務会社Superplanet設立へ

日本のビットコイン財務会社メタプラネットが、米ナスダック上場企業を買収し、米国にビットコイン財務プラットフォームを立ち上げる。8月18日に発表されたこの取引は、約1億3,460万ドル規模となる。ビットコインを戦略的準備資産として保有する企業が、海外市場へ本格的に乗り出す動きとして注目される。

取引の概要

メタプラネット(東証3350)は、米ナスダック上場のスーパーリーグ・エンタープライズ(SLE)の株式95.7%を取得する。取得額は約1億3,460万ドルで、その内訳は2,100ビットコイン(BTC)と現金250万ドルだ。2,100BTCは1億3,210万ドルと評価されている。

ビットコイン財務会社とは、ビットコインを企業の戦略的準備資産として保有し、株主価値の向上を目指す企業のことだ。マイクロストラテジー(現ストラテジー)がこの分野の代表例として知られている。メタプラネットも日本で同様の戦略を展開してきた。

買収後、SLEはスーパープラネット(Superplanet)に改名し、ティッカーはSUPAで取引される。SLEの時価総額は月曜日の終値時点で約500万ドルだったが、取引発表を受けて株価は5.20ドルまで上昇した。値上がり率は70%を超えている。

取引の条件と仕組み

取引の条件と仕組み

メタプラネットは普通株式4,490万株を1株あたり3ドルで取得する。これに加えて優先株式とワラントも受け取る。ワラントとは、一定の価格で株式を購入できる権利のことだ。今回は10年物で、最大3億8,100万株を対象に、行使価格は3ドルから33.50ドルの範囲に設定されている。

既存のスーパーリーグ株主は、取引完了後に約4.3%の株式を保有することになる。東京証券取引所に上場するメタプラネットは、今回の投資に保有ビットコインを充てた。シモン・ゲロビッチCEOはX(旧Twitter)で、この投資の種銭はビットコイン保有量の5%未満だと明かしている。プラットフォームの成長に応じて、さらに多くのビットコインを投じる余地があるという。

メタプラネットは今後24ヶ月間に、転換条項のない優先株式を通じて最大2億1,000万ドルを追加投資する権利も持つ。スーパープラネットは将来の優先株式発行において、ビットコインを担保として活用する計画だ。営業利益とキャッシュフローは配当の原資に充てられる。

なぜこの取引が重要なのか

なぜこの取引が重要なのか

2025年にデジタル資産財務ブームが崩壊した後、多くのビットコイン保有企業が保有資産を下回る株価で取引されている。株価下落と債務返済に直面し、一部の企業はビットコインを売却したり、戦略そのものを転換したりした。

そうした状況下で、メタプラネットは逆張りともいえる動きを見せている。日本の上場企業が米国市場に進出し、ビットコイン財務の新たなプラットフォームを築こうとしている点が特徴的だ。ビットコインを単なる保有資産としてだけでなく、資金調達の担保として活用する設計になっている。

スーパープラネットは、ビットコインを担保にした優先株式発行によって成長資金を調達する見通しだ。このスキームが機能すれば、ビットコインの価格変動リスクを抱えながらも、株主への配当と事業拡大の両立を図れる可能性がある。

経営体制と今後の展望

経営体制と今後の展望

スーパーリーグの既存事業は、独立した事業セグメントとして継続される。スーパープラネットのCEOには、スーパーリーグ現CEOのマシュー・エデルマン氏が就任する。取締役9人のうち5人はメタプラネットが指名する体制だ。これにより、メタプラネットは経営の主導権を握りつつ、既存事業の専門知識も活かす。

取引完了は2026年第4四半期を予定している。完了後、スーパープラネットは米国市場でビットコイン財務プラットフォームとしての地位を確立することを目指す。メタプラネットにとっては、日本国外での事業展開の足がかりとなる重要な一歩だ。

この記事のポイント

  • メタプラネットが米ナスダック上場企業スーパーリーグを約1億3,460万ドルで買収し、Superplanetを設立する
  • 拠出するのは2,100BTC(評価額1億3,210万ドル)と現金250万ドル
  • スーパーリーグはSUPAのティッカーで取引され、既存事業は独立して継続される
  • メタプラネットは今後24ヶ月で最大2億1,000万ドルの追加投資権を持つ
  • ビットコインを担保にした優先株式発行が、今後の資金調達の柱となる
共有:

コメントする

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)