ドイツ最大手銀行であるドイツ銀行が、暗号資産のカストディサービスをドイツで開始する。2027年にはアジアの金融拠点への展開を計画していると報じられている。
対象となるのはビットコインやイーサリアムに加え、主要なステーブルコインだ。これは、伝統的な金融機関によるデジタル資産への参入が本格化していることを示している。
この記事では、ドイツ銀行の計画の詳細や背景、そして業界への影響について解説する。
ドイツ銀行が暗号資産カストディを開始

ドイツ銀行は、機関投資家や企業向けに暗号資産の保管サービスを開始する。このサービスは、9月16日のプレスリリースで明らかにされた。
当初の対応資産は、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)だ。これに加えて、一部のステーブルコインも含まれる。具体的には、サークルのUSDC、EURC、そしてオールユニティのEUR(EURAU)が対象となる。
ステーブルコインとは、米ドルなどの法定通貨に価値が連動するよう設計された暗号資産だ。価格が安定しているため、決済や企業の資金管理に適している。
規制当局の承認は10月中にも
同行は、欧州の暗号資産規制であるMiCA(暗号資産市場規制)に基づき、10月中に規制当局の承認を得る見込みだと述べている。
実際に、欧州証券市場監督局(ESMA)の暫定登録簿には、ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)が月曜日にドイツ銀行を承認したことが示されている。
アジアの金融ハブへの拡大計画

ロイター通信の報道によると、ドイツ銀行は2027年にアジアの金融センターへサービスを拡大する意向だ。
ドイツ銀行コーポレートバンク共同責任者のジェラルド・ポドブニク氏は、デジタル資産経済の急成長が計画の原動力だと説明している。
特に、数千億ドル規模に膨らんだステーブルコインの存在感の高まりが、銀行の関心を引きつけている。
また、この動きは、同行が企業銀行部門で2028年までに年平均成長率8%を達成するという目標の一環でもある。
機関投資家にとっての意義

そもそもカストディとは、資産を安全に保管・管理するサービスを指す。機関投資家が暗号資産に投資するには、信頼できる保管先が不可欠だ。
大手銀行の参入は、機関投資家にとって暗号資産への参入障壁を下げる効果がある。規制当局の監督下にある銀行が保管することで、セキュリティやコンプライアンス面での懸念が軽減されるためだ。
ドイツ銀行は2023年9月、暗号資産インフラを提供するTaurusと提携している。この提携により、カストディサービスに必要な技術基盤を確保している。
伝統的な銀行が暗号資産市場に参入する流れは、業界全体の成熟度を高めるとの見方がある。一方で、銀行が扱う資産が増えることで、新たなリスク管理が求められるという指摘もある。
この記事のポイント
- ドイツ銀行がドイツで暗号資産カストディサービスを開始する
- 対象はBTC、ETH、およびUSDCなどの主要ステーブルコイン
- 2027年にはアジアの金融センターへの拡大を計画している
- 背景には、ステーブルコイン市場の成長とデジタル資産経済の拡大がある
- 大手銀行の参入は、機関投資家の暗号資産導入を後押しする可能性がある

暗号資産とブロックチェーンの可能性を追求するエミリー。
暗号資産投資、DeFi、NFT、WEB3、メタバースといった最先端分野を深く理解し、「エミリーズ・クリプト・インサイダー」を運営。
分かりやすい解説で、ブロックチェーン革命の潮流を一般に広めることを目指す。初心者から上級者まで、最新情報を求めるすべての人に役立つ情報発信を心がけている。
