MetaMaskにパスワードを入力してもログイン画面のまま読み込みが続く場合は、拡張機能の保存データ(ボルト)が壊れていることが主な原因だ。まずブラウザを完全に再起動し、それでも直らなければMetaMaskを再インストールしてリカバリーフレーズから復元する。
なぜMetaMaskのログインが終わらずループするのか

MetaMaskはパスワードや秘密鍵の情報を、ブラウザ内の「ボルト」と呼ばれる暗号化ファイルに保存している。パスワードを入力すると、このボルトを解錠して読み込む仕組みだ。ログイン画面でクルクルと回り続ける症状は、多くの場合ボルトが壊れて読み込みに失敗していることを意味する。
ボルトが壊れる理由はいくつかある。
- 拡張機能の更新中に保存データの整合性が崩れた
- ブラウザの更新やプロファイル切り替えでデータがずれた
- 2つ以上のMetaMaskプロファイルを同じブラウザで切り替えた
- ブラウザのプライバシー保護機能が保存領域の一部をブロックした
要は、パスワードの入力ミスというより、正しい鍵でも解錠できない状態に陥っているケースが多い。
まず試すログイン復旧の手順

最初から再インストールに進む必要はない。次の手順を順番に試すと、データを消さずに直ることがある。
ブラウザを完全に終了して開き直す
- MetaMaskのログイン画面を開いたままブラウザを閉じる
- タスクマネージャーで残っているブラウザのプロセスを終了する
- ブラウザを開き直し、拡張機能からMetaMaskを起動する
これだけで解錠処理が最初からやり直され、ループが止まることがある。
MetaMask拡張機能を無効化してから再有効化する
ブラウザの拡張機能管理画面でMetaMaskをいったんオフにし、10秒ほど待ってからオンに戻す。この方法は保存データを直接触らないため、直れば追加の復元作業は不要だ。
それでもループが止まらない時の初期化と復元手順

ブラウザの拡張機能データを初期化するには、MetaMaskを一度削除して入れ直す必要がある。このとき、ウォレットを復元するためのシークレットリカバリーフレーズが必須になる。
リカバリーフレーズは12語または24語の英単語だ。このフレーズをなくすと、パスワードを知っていてもウォレットを復元できない。紙に書き出してあることを確認してから作業を始める。
- リカバリーフレーズを紙などで確認する
- ブラウザの拡張機能管理画面からMetaMaskを削除する
- 公式サイトからMetaMaskを再インストールする
- 初回画面で「ウォレットをインポートする」を選択する
- リカバリーフレーズを正しい順番で入力する
- 新しいパスワードを設定して完了する
この手順でボルトが新しく作り直されるため、読み込みのループは解消する。ブロックチェーン上に残っている資産や取引履歴は、リカバリーフレーズで復元できる。
複数のウォレットやアカウントを切り替える時の注意点

別々のブラウザに別のMetaMaskを入れている場合、それぞれが独立したボルトを持つ。たとえばBraveでは1つ目のウォレットにログインできても、Firefox側のボルトが壊れていれば2つ目のウォレットだけループする。これは同じMetaMaskが同期されているわけではないために起きる。
同じフレーズから複数アカウントを管理する
1つのリカバリーフレーズから、通貨別や目的別のアカウントを追加できる。MetaMaskのアカウントアイコンを開き、アカウントの追加を選ぶだけだ。ブラウザごとに別のフレーズを使うより、この方法の方が管理はシンプルになる。
ログイン後の再発を防ぐ設定

ログインが直った後は、次の3つを確認しておくと再発を防げる。
- リカバリーフレーズをオフラインの紙で保管する
- MetaMaskは公式サイトからのみ更新する
- ブラウザの拡張機能を複数入れすぎない
ブラウザのデータ削除機能や他の拡張機能との競合が原因になることもある。定期的にサイトデータを自動削除している場合は、MetaMaskの動作に影響が出ないか設定を見直すとよい。
よくある質問
MetaMaskのパスワードを忘れたときはどうすればいいか
MetaMaskにパスワード再設定機能はない。パスワードを忘れた場合は、リカバリーフレーズを入力してウォレットをインポートし直し、新しいパスワードを設定する。
MetaMaskを削除すると資産は失われるか
失われない。資産はブロックチェーン上に記録されており、拡張機能はその操作画面にすぎない。リカバリーフレーズがあれば、どの端末でも同じウォレットを復元できる。
別のブラウザで同じウォレットを使うにはどうするか
新しいブラウザにMetaMaskをインストールし、初回画面でウォレットをインポートする。同じリカバリーフレーズを入力すれば、同じアカウントと資産が表示される。各ブラウザでパスワードの再設定が可能だ。
2つ目のアカウントが追加できない時はどうするか
1つのリカバリーフレーズに複数のアカウントを追加する場合は、MetaMaskのアカウントメニューから追加できる。追加できない場合は拡張機能の再インストールでボルトを作り直すのが早い。
FirefoxでMetaMaskだけ動作がおかしい時の確認方法はあるか
Firefoxの拡張機能管理画面でMetaMaskを無効化して再有効化し、それでもダメなら一度削除して再インストールする。Firefoxの更新後に症状が出た場合は、ブラウザの再起動も試すとよい。
この記事のポイント
- ログインが回り続ける主因は拡張機能の保存データ破損
- 最初にブラウザの完全再起動と拡張機能の再有効化を試す
- 直らない場合はリカバリーフレーズを使って再インストールする
- 再インストール前にリカバリーフレーズの保管を必ず確認する
- 資金はブロックチェーン上にあり正しいフレーズで復元できる

「エミリーズ・クリプト・インサイダー」のリサーチ担当として、暗号資産の現場で日々生まれる疑問や悩みを丹念に追いかける。
Reddit や海外フォーラムに寄せられる声を読み解き、「初心者がつまずきやすいポイント」「経験者でも見落としがちな落とし穴
」を一つずつ記事として整理している。
専門的な話を誰もが理解できる言葉に置き換えることに全力を注ぐ。情報の正確さと読みやすさの両立を信条としている。
